「美味しい」のその先にあるもの。香港から訪れた日本人リーダーを迎えて。
- une-source
- 3月8日
- 読了時間: 3分
更新日:3月19日
3月6日、心の中が透き通るような静寂とともに、新しい朝を迎えました。
この日、我が家という「聖域」にお招きしたのは、香港から訪れたある日本人リーダー。
25年海外を舞台に走り続ける彼に、私が手渡したかったのは、五感を調律し、命の根源に触れるような「安らぎ」の時間でした。
■ 三代にわたって受け継がれる「命のバトン」
私の料理の原点は、幼い頃の食卓にあります。
沖合がしけていなければ、毎朝市場へ足を運び、新鮮な魚を捌いて、朝食にお刺身を造ってくれた父。
祖母から受け継いだ完璧な味を、丁寧な仕事で守り続けた母。
私は今、その確かな土台を「現代の養生」としてアレンジしていますが、根底にあるものは変わりません。
それは、日本にあるシンプルな調味料を使い、素材そのものが持つ「光」を信じ切ること。
■ 調理の前の「調律」という儀式
お米や調味料はすべて自然栽培。野菜たちは水素水で洗いながら、声をかけます。
「よく農薬に耐えて、元気に育ってここに来てくれたね。ありがとう。」
食材の歩んできた時間を慈しみ、感謝の念を込める。その瞬間に、料理は「手当て(Teate)」へと変わります。
■ 命を潤す、一夜限りの献立
娘が撮ってくれた、温かな取り皿の一枚。そこには、心を込めた五つの物語が並びました。
• 天然チダイのオーバル南部鉄焼き
(ふた手間の調律)
三枚におろしたチダイにバジルと天然塩で下味をつけ、米粉を衣に。ニンニクと堀内製油のなたね油で、まずは表面をパリッと焼き上げます。
オーバル(楕円)の南部鉄器に玉ねぎとマッシュルームを敷き、その旨味を吸わせながらふっくらと蒸し上げ、トマトとパクチーを添えて。
香ばしさと静かな熱が混ざり合う、命の躍動を表現した一皿です。

• 一日寝かせた天然鯛の「静寂」漬け
煮切った酒と醤油を合わせ、丸一日。時間をかけることでしか辿り着けない、深い旨味の境地。

• 大地の生命力をいただく「養生」の豚汁
灰汁を抜いた蓮根と牛蒡。大根、人参、根菜の力強さを味噌と椎茸で包み込み、体に染み渡る一杯に。

• シークワーサー香る、早春の和え物
きゅうり、茗荷、生姜、白胡麻。ごま油のコクをシークワーサーの酸味で引き締め、清々しく。

• 伝統を纏う、ルスティケーラのペンネ
イタリアの「本物」が届ける、冷えても美味しい滋味深いパスタ。アンチョビ、ニンニク、ズッキーニ、バジル。

■ 響き合う心、再生する命
「子供たちは幸せだね」
普段、テイクアウトや外食が多いという彼が漏らしたその言葉に、胸が熱くなりました。
私がこれまでの月日を駆け抜け、ようやく辿り着いたこの「凪(なぎ)」の時間が、海を越えてきた賓客の心をふっと解きほぐした瞬間でした。
「源に還り、静寂を誂える。」
それは、空間を整えること、睡眠を調律すること、そして一口の食事を慈しむこと。
すべては繋がっています。
これからも、 une source(源)という旗印のもと、皆様の日常に「聖域」を創り出すお手伝いをしてまいります。
「F-CONの無風空間でいただくお食事は、香りが逃げず、より深く五感に響きます」


コメント