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原点への旅、源泉への還り

  • 執筆者の写真: une-source
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  • 5月2日
  • 読了時間: 3分

「原点」への旅。お誕生月に見つけた、天空と海の煌めき


深夜の東京を発ち、東名高速をひた走る。


暗闇の中、行く先を照らす数多のトラックの光。

ふとバックミラーに目を向ければ、そこには言葉を失うほどに美しい、夜明けの天空が映り込んでいました。


共に夜明けを迎え、世界が光に包まれていく瞬間の感動。


関西を過ぎ、山陽道へと入れば、窓の外には萌えゆく新芽の緑、淡い紫を湛えた藤の花、そして凛とした常緑樹の葉。


まだ冬の残り香を感じさせる枝ぶりが、山々のなだらかな稜線に溶け込む中を、駆け抜けていく喜び。


お誕生月である4月。


この眩い光の中、私は夫と共に、往復でおよそ2,000キロという壮大な道のりを経て、一つの「原点」を目指しました。


18年と40年、二つの時間が交差する場所

私は、この地で18年を過ごし、その後、東京で40年近い月日を重ねてきました。


東京という都会のスピード感の中で、インテリアコーディネーターとして多くの方の「住まい」と「環境」に向き合い続けてきた日々。


しかし、この旅の果てに再び降り立った場所には、40年前と変わらない「あるがまま」の美しさが、ただそこにありました。


天空と海:360度見渡す限りのパノラマと、沖合に浮かぶ島々を包み込む光。


街の品格:空を遮る高層ビルはなく、茶色の看板や瓦屋根が街の色に溶け込んでいる。


自然の律動:松林を抜ける風、野鳥の声、そして絶え間なく続く細波の音。


都会ならではの「駆け引き」が必要のない、正直で、あるがままの事実と向き合える時間。

そこには、自分を飾る必要のない、圧倒的な肯定感がありました。



「安堵できる場所」の正体


これまでプロとして、数多くにの空間に関わってきました。

快適な設備、美しい家具、洗練されたデザイン。


それらも大切ですが、今回確信したのは、人が心から「安堵できる場所」には、その人の「原点」の光が宿っているということです。


故郷の景色そのものではなくとも、自分の魂が「ここだ」と納得できる場所。

その光に触れたとき、人は初めて鎧を脱ぎ、本当の意味で呼吸を整えることができるのだと思います。



新しい「心地よさの源泉」を紡ぐ


4月の旅は、私にとっての「再誕生」の儀式でもありました。

18年を過ごした地の「土徳」と、東京で磨き上げてきた「感性」

音楽さえ必要としない、満たされた静寂の車中で語り合った、山口の記憶。


この二つが重なり合った場所から、また新しい「心地よさの源泉(une source)」を紡いでいきたい。


言葉では言い尽くせないこの感覚を、これからの私たちが創り上げる空間の中に、一つひとつ丁寧に、美しく封じ込めていこうと思います。


今日は五月二日。


夏も近づく「八十八夜」を迎えました。

新芽が萌え、新しいお茶の香りが立ち込めるこの季節のように、私の内側でも新しい物語が静かに、けれど力強く芽吹き始めています。


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